本佐倉城をあとにして、京成本線の京成佐倉駅へ向かいました。駅から徒歩20分と聞いています。この佐倉城のあった場所には、国立歴史民俗博物館があり、かつて電子機器の新規事業を担当していたとき、新しい液晶表示デバイスをご紹介するため来たことがありました。かれこれ12年前のことですが、よく覚えています。残念ながら、そのデバイスは市場に出ましたが、売れ行きが芳しくなく、製造中止となりました。
こちらの佐倉城も天守が現存するわけではありませんが、天守台、堀、土塁、角馬出などを楽しむことができます。12月に行きましたので、すでに西日が傾いた時刻での訪問でした。本によると、佐倉城は石をいっさい用いず、土塁と深い空堀そして水堀で守られた土造りの近世城郭だそうです。どうりで大きな空堀が目立つと感じました。
今は、佐倉城址公園として、多くの方が散策されていました。佐倉城主は幕府中枢を占めた方が多かったらしく、城跡も豪壮な殿舎や櫓などの存在をうかがわせます。先ほど、本佐倉城を見てきたばかりなので、こちらのスケール感をより感じてしまったようです。
本丸や二の丸の跡地にも行ってきました。そこは、ただ巨大な空間になっており、かつての栄華も今は昔という寂弱の思いがしてきました。夕方ということも、そう感じた原因でしょうか。人が集うお城は、昼間の明るい時に着たほうがいいなと思いました。(終)森田達也