2023年の8月、老齢の母の膝がいよいよ悪くなって、歩くのが辛いということで、人工関節を埋め込む手術をすることになりました。80歳を越えているので、不安もありましたが担当の先生ともよく話し合い、今後も一人で歩ける生活を続けるためには、手術をしておいた方がいいだろうと、本人も納得したようです。
手術が終わった週の日曜日に、当方は京都方面に行く用事があり、足腰の守護神として広く崇敬されている護王神社にお参りすることにしました。場所は、京都御所の西側、蛤御門の向かいに鎮座されています。この神社の特徴は、狛犬ならぬ、狛イノシシが門を固めています。鳥居の両脇にも狛猪が向かい合っていますが、手水舎にも猪が水を出しています。
主祭神は、道鏡事件で有名な和気清麻呂公です。神社のホームページによると、「奈良時代末の神護景雲3年(769)、当時法王となり権勢をふるっていた僧・弓削道鏡が、『道鏡を天皇にせよ』という九州・宇佐八幡のご神託があったとして天皇になろうとたくらみます。清麻呂公は称徳天皇に命じられて、そのご神託の真偽を確かめるため宇佐八幡へ赴き、ご神託が偽物であったことを報告。清麻呂公は身を挺して道鏡の野望をくじき、世の中の平安のために活躍されました。しかし、道鏡の怒りを買った清麻呂公は、(姉の)広虫姫とともに流罪にされてしまいます。』
その後、朝廷では称徳天皇の崩御により道鏡は失脚し、光仁天皇によって清麻呂公と広虫姫は許されて都へ呼び戻され、以後、清麻呂公は豊前守、摂津大夫を歴任するなど、めざましい活躍をされたということです。境内には様々な猪の置物が陳列されています。それらも見学してみてください。(終)森田達也
御朱印